2015年04月15日

Coffee Break・詩編9 主よ。私をあわれんでください。(詩編9篇1節〜14節)



指揮者のために。「ムテ・ラベン」の調べに合わせて。ダビデの賛歌

 ムテ・ラベンもまた、「調べ」の種類です。子供の死という意味だとか。(新聖書辞典・いのちのことば社)詩編9との関係は、専門家にもよくわからないようです。

 私は心を尽くして主に感謝します。
 あなたの奇しいわざを余すことなく語り告げます。(詩編9篇1節)
 私は、あなたを喜び、誇ります。
 いと高き方よ。あなたの御名をほめ歌います。(2節)

 感謝と賛美は礼拝の前提ですね。主の前に出て、仮に「おねだり」をする場合でも、まず、神様をほめたたえ、感謝をしなければ、神の御力そのものを信頼しているとは言えないでしょう。じっさいこの詩編も、ある意味大変大きな「おねだり」を神様に願っている歌です。「悪者」が永遠に滅ぼされ、その名も消し去られて、彼らの住んでいた場所は廃墟になるのです。そのような大きな勝利を、神以外のだれが行い得るでしょう。
 人間の権力者は、ときに、敵を滅ぼし、その町を廃墟にしたりすることがありますが、その行いは「義」の審判者として、実行されるわけではありません。

 私の敵は退くとき、つまずき、
 あなたの前で、ついえ去ります。(3節)
 あなたが私の正しい訴えを支持し、
 義の審判者として王座に着かれるからです。(4節)
 あなたは国々をお叱りになり、悪者を滅ぼし、
 彼らの名を、とこしえに、消し去られました。(5節)
 敵は、絶え果てて永遠の廃墟。
 あなたが根こぎにされた町々、
 その記憶さえ、消えうせました。(6節)

 しかし、主はとこしえに御座に着き、
 さばきのためにご自身の王座を堅く立てられた。(7節)

 主は義によって世界をさばき、
 公正をもって国民にさばきを行なわれる。(8節)

 主が公正をもって世界を裁かれるゆえに、人々は、主を恐れ、主をほめたたえ、感謝するのです。

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 主はしいたげられた者のとりで、
 苦しみのときのとりで。(9節)
 御名を知る者はあなたに拠り頼みます。
 主よ。あなたはあなたを尋ね求める者を
 お見捨てになりませんでした。(10節)

 とりわけ、弱い者、貧しいもの、虐げられたままの者にとって、公正を行なわれる全能の主は、大きな拠り所です。
 このような神がいらっしゃらなければ、この世は、まさに弱肉強食の原理が支配する希望のない世界です。
 そして、事実、神を知らないために、絶望し、やけになり、悪事に対しては悪事で報いて生き抜くしかないと思っている人も多いのです。

 今の時代もそうですが、ダビデが生きているころも多くの人は、天地創造の神を知らなかったのです。
 旧約聖書の世界は、全地球的に見れば、聖書の神を知っている人の方がはるかに少なかったはずです。なにしろ、アダムとエバが楽園を追放されてい以来、人類は罪に堕ち、罪に罪を重ねていたのです。
 神は、神の国建設のために、アブラハムを召し出され、彼の子孫からイスラエル民族を育成され、イスラエル民族を神の聖なる民として成長させることは、罪に堕ちた人類に対する大きな恵みだったと思います。しかし、それさえ、神の救いのご計画の一つの過程に過ぎなかったのです。

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 主にほめ歌を歌え、
 シオンに住まうその方に。
 国々の民にみわざを告げ知らせよ。(11節)
 血に報いる方は、彼らを心に留め、
 貧しい者の叫びをお忘れにならない。(12節)

 私たちは現在、宣教するよう励まされていますが、ダビデの時代にすでに、その思いが、敬虔な神の民の間にはあったのでしょう。とりわけ、王であるダビデは、自分に油を注がれた方――主のみわざを告げ知らせたいと熱望していたことでしょう。

 主よ。私をあわれんでください。
 私を憎む者から来る私の悩みを見てください。
 主は死の門から私を引き上げてくださる。(13節)
 私は、あなたのすべての誉れを語り告げるために、
 シオンの娘の門で、
 あなたの救いに歓声をあげましょう。(14節)

 もちろん、主の御力と正義を知らせるために、ダビデは主が彼を悩みから引き揚げてくださいと願っています。目に見える良いわざをして下さったら、誉れを語り告げると言うのは、なんだか功利的で微笑ましいのです。イエス様の十字架の救いを知っている今日の私たちから見るとちょっと不完全にも見えるのです。

 神はたしかに「制限のない」大きな方です。信頼とは、本来、かぎりない力を相手に見て頼ることでしょう。
 私たちは、誰も、ちょっと素朴なこの祈りを笑うことはできないと思うのです。





posted by さとうまさこ at 09:59| Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする