2015年09月27日

Coffee Break詩編・167 安保法案問題によせて



 最近の世論の課題は、安保法案でした。さとうは政治にはうといので、これに対して説得力のある意見を言うことはできません。自分でも反対か賛成かよくわからないのです。

 国防ということなら、どの国も戦うときは戦わなければならないでしょう。過去、人間の歴史において戦争がなかった時代などありません。国境が今日のように「固定したもの」となったのは、まさに「こんにち」のことです。
 日本は大海で国境が守られている世界でもまれに見る幸運な国ですから、私たちはつい、この国境線は不動のものと思いがちです。さらに人類が戦ってきたのは、食物のためだったと思われます。飢饉や干ばつで食べ物がなければ、近隣の豊かな地域に押し入って略奪するか、貿易など交渉によって手に入れるしかありません。あるいは、「民族の大移動」です。平和的交渉以外は、戦いが起ります。

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 出エジプトを果たした「神の民・イスラエル」も、戦いを避けることはできませんでした。
 カナンに入るために、その地の民を滅ぼしては入れと言うのが、神の御命令でした。カナンの七部族は罪に満ちていて、アブラハムの時代から四百年以上の猶予が与えられていましたが、彼らが変わることはなかったのかもしれません。彼らへの罰は変わっていなかったのです。
 神はイスラエルに対してカナンの地を約束して下さったのですが、イスラエルの民は,口を開けてカナンが入るのを待っていたわけではありません。マナやウズラを降らせて下さった神、どのような奇蹟でもおできになる神なのですから、何らの災害を送ってカナンの民をすべて滅ぼし、更地にしてからイスラエル人を入れて下されば、じつに「平和的だった」と思うのです。
 けれども、カナンを取るのは、そのような「楽」な道ではなかったのです。神の民には、神の民としての義務があったと言うべきでしょうか。

 ヨシュア記に見られるような激しい戦いがあって、カナンはイスラエルの相続地となりました。ヨシュア記の勇ましい記録にもかかわらず、イスラエルはカナンの民を滅ぼしつくすことはできませんでした。いわば、混在状態のまま相続地の分配を行ない、完全占領ができていない場所は、未来に亘って取ることが義務付けられたのです。

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 「剣を取る者は、剣で滅びる」と警告されるイエスさま(神様)ですが、その啓示は、新約の時代に、与えられたものです。「右の頬を打たれたら左の方も差し出せ」「一里行くように強いられたら二里行くように」というのも同じです。

 こんなことは、もともと人間にできるでしょうか。人間は、何気なく人の体がぶつかったでけでも、虫の居所によっては激怒するのです。相手の目つきが気に入らないと思って、恨みを抱いたりするほど自己防衛意識が強いのです。そうしていざ衝突すると、強く狡猾なほうが勝つのです。
 神様が自分のささげ物より弟のささげ物に(好意的に)目を止められたと思った時のカイン。そのとき、罪(悪魔)は入り口で待ち伏せしていたのです。カインは、弟を野に誘って殺してしまいます.
この結果に満足したのは、悪魔だけでしょう。(創世記4章)

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 政治的な理由はいろいろあるでしょう。安保条約(他国との同盟)で国を守るのがいやなら、悪魔の支配するこの世で、私たちが選ぶ道は二つしかないのかなと思うのです。ひとつは、自衛するだけの装備(軍隊と国民的コンセンサス)をもつこと。もうひとつは、完全な無抵抗主義です。

 永世中立を表明しているスイスは、国民皆兵の国です。スイス人の友人の家で、いざ戦いが起った時のために武器と装備一式を見せてもらったことがあります。りっぱな小銃を実際に手に持たされて、私はほんとうに震えてしまいました。こんなものをどの市民ももっているとして、よく事件が起こらないものだと思いました。夜道を歩いている時、あの二階の窓から弾が飛んでくるかもしれないと、当時、ミステリーマニアだったさとうは思ったのです。
 もちろん、彼らの武器に対する自覚はアメリカ人とは違うのでしょう。私の質問に友人は、「自分たちはアメリカ人とは違う」と笑いました。「時たま、国の銃で自殺をする人間がいるくらいだ」と。
 永世中立、独立した防衛には、国防意識などの責任と、それなりの「経費」が伴うと思います。
 絶対に戦いたくないと言うのも、もちろん、正しい選択かと思います。
 しかし、それだけの覚悟があるかどうかです。
「右の頬をたたかれたら、左の頬を差し出せますか」
 
 もちろん、そうできれば、クリスチャンだけでもそうすれば、麗しいでしょう。
 「平和をつくる者は幸いです」(マタイの福音書5章9節)
 とイエスさまは仰せなのです。






 

posted by さとうまさこ at 09:25| Comment(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする