2016年03月26日

Coffee Break箴言・92  主があなたに報いてくださる。(箴言25章21節22節、マタイの福音書5章44節45節、ヨブ記4章17節)



 もしあなたを憎む者が飢えているなら、
 パンを食べさせ、
 渇いているなら、水を飲ませよ。(21節)
 あなたはこうして彼の頭に
 燃える炭火を積むことになり、
 主があなたに報いてくださる。(22節)

★★★★★

 ある食事の席で、ある姉妹(教会の仲間)が言いました。「どうして、新聞は間違った報道をするのですか」。彼女が持ちだしたのは、基地問題か安保法案のようなもので、マスコミの論調が彼女から見れば偏見に見えていた? そこには、教会の牧師やゲストでお招きした先生、年配の信徒などが並んでいましたから、めったにできない質問を持ちだす良い機会だと思ったのでしょう。
 しかし、具体的な政治問題にことよせて、彼女が発した言葉は「中立の立場に立った報道をしないマスコミ」というものでした。「どうして、A新聞とS新聞で意見が違うのですか。どうして、真実を言わないのですか。マスコミは中立公正でなければいけないでしょう」

 私たちは、しばしば、正義を「人」に求めます。とりわけ、マスコミや学者や学校の教師、牧師・神父・僧侶などの聖職者に対して、「正しい意見」を出してもらって、世の中をリードしてもらいたいと願うのです。ですから、「指針であるはずの人(オピニオンリーダー)」が自分の期待にそぐわないとき、「偏向している」と烙印を押します。
 基地に反対の人は、基地を擁護するような意見は我慢なりません。原発問題も同じです。もともと、「中立」など存在しない問題なのです。実際の政治や世の中の問題は、白か黒かではなくグレイで妥協しなければならないことが、圧倒的に多いでしょう。軍備がある限り、基地を100パーセントなくすことはできません。エネルギーを電気に依存しているかぎり、出来るだけ効率よく多くの電力を造る原発は「魔法の解決策」だったはずです。いつの日か、原発に代わる発電方法が発見され、原発は一掃できるかもしれませんが、少なくとも今日明日ではありません。貧富の差の是正や自然保護、完全な平和なども同じです。理想状態を追及することと、理想とは別です。まして、追及しているのは、偏見と自己愛に捕らわれた「個々の人間」です。

 まだ若いとき、初々しいときには、なぜか「正義」や「中立」があると思うのです。それ自体は間違っていないでしょうが、自分は「正義の側に立っている」あるいは「正義の意見を支持したい」「自分は正義だ」と思い込んでいることには気が付かないのです。

 人は神の前に正しくありえようか。
 人はその造り主の前にきよくありえようか。(ヨブ記4章17節)

 これは、いきなり大きな苦難に陥ったヨブに対し、ヨブの友人テマン人エリファスが言った言葉です。神の前に、人がどういう存在であるかは、聖書を貫く「救いのご計画」の前提です。
 どんなに正しく見える人も罪があって、自分で自分を救うことなどできないのです。

 イエス・キリストは仰せです。

 しかし、わたしはあなたがたに言います。自分の敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい。(マタイの福音書5章44節) 
 天の父は、悪い人にも良い人にも太陽を上らせ、正しい人にも正しくない人にも雨を降らせてくださるからです。(45節)

 ★★★★★

 いきなり新約聖書に触れて、「敵を愛し、迫害する者のために祈りなさい」と言われては、戸惑うのが当たり前ではないでしょうか。「敵なんか愛せるはずはない」「自分を迫害する者は消えてしまえ」と、一度も思ったことのない人は、果たしているのでしょうか。
 積極的に殺意を持つかどうかはべつですが、学校や職場で苦手な人がいなくなった時、ほっとした覚えはないでしょうか。いなくなる理由が相手の病気だったり、死だったり、左遷だったりすると手を打って喜ぶかもしれません。

 それでも、神が敵のために祈りなさいと言われるのは、天の父は「良い人にも悪い人にも、正しい人にも正しくない人にも」太陽を上らせ、雨を降らせてくださるという事実です。もし、神が厳格に正しい人だけを選んで「太陽を上らせ、雨を降らせようとされたら」、誰ひとりその恵みにあずかる人はいない、とイエス様は仰せなのではないでしょうか。

 「憎む敵が飢えているとき、パンを食べさせ、渇いているなら水を飲ませよ」と命じられているのは、相手がその善意に対して、「自分の行いを反省してくれる」からではありませんね。
 この命令のすごさは、「あなたはこうして彼の頭に 燃える炭火を積むことになり、主があなたに報いてくださる。(22節)」と教えていることです。

 じっさい、主は報いて下さったのですね。御子イエスさまを地上に送って来られて、私たちの罪を贖って、永遠の命につなげて下さったのですから。

 明日は、イースターです。

  

posted by さとうまさこ at 11:39| Comment(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする