2016年09月10日

エレミヤ書90 エレミヤの手紙――70年後の帰還の預言(エレミヤ書29章1節〜13節)



 預言者エレミヤは、ネブカデネザルがエルサレムからバビロンへ引いて行った捕囚の民、長老たちで生き残っている者たち、祭司たち、預言者たち、およびすべての民に、エルサレムから手紙を送ったが、そのことばは次のとおりである。(エレミヤ書29章1節)
 ――これは、エコヌヤ王と王母と宦官たち、ユダとエルサレムの貴族たち、職人と鍛冶屋たちが、エルサレムを出て後、(2節)
 ユダの王ゼデキヤがバビロンの王ネブカデネザルのもとに、バビロンへ遣わした、シャファンの子エルアサとヒルキヤの子ゲマルヤの手に託したもので、次のように言っている――(3節)
 イスラエルの神、万軍の主は、こう仰せられる。「エルサレムからバビロンへわたしが引いて行かせたすべての捕囚の民に。(4節)
 家を建てて住みつき、畑を作って、その実を食べよ。(5節)
 妻をめとって、息子、娘を生み、あなたがたの息子には妻をめとり、娘には夫を与えて、息子、娘を産ませ、そこでふえよ。減ってはならない。(6節)
 わたしがあなたがたを引いて行ったその町の繁栄を求め、そのために主に祈れ。そこの繁栄は、あなたがたの繁栄になるのだから。」(7節)

 これは、エレミヤがバビロンで捕囚となっている人たちに送った手紙です。運んだのは、シャファンの子エルアサとヒルキヤの子ゲマルヤです。
 その預言は、バビロンで、根を張って、落ち着いて暮らしなさいというものでした。
 生業をもち、家族を作りなさいというのです。その地に足を付けて暮すわけですから、当然バビロンについて、「神に祈りなさい」と命じています。バビロンの繁栄が、そこで暮らす捕囚の民の繁栄にもなると説得しています。もちろん、これは、エレミヤが言っているのではなく、「神からのことば」です。
 
 わざわざこのような手紙を、主がエレミヤに書かせられたのは、正反対の態度で暮らしいる人が多かったからでしょう。
 それと言うのも、捕囚の民に「あらぬ希望」を語る偽預言者がいたからです。

 まことに、イスラエルの神、万軍の主は、こう仰せられる。「あなたがたのうちにいる預言者たちや、占い師たちにごまかされるな。あなたがたが夢を見させている、あなたがたの夢見る者の言うことを聞くな。(8節)
 なぜなら、彼らはわたしの名を使って偽りをあなたがたに預言しているのであって、わたしが彼らを遣わしたのではないからだ。――主の御告げ――」(9節)

 いまいる場所が「仮の宿」で、すぐに元の場所に戻れるなら、だれも本気で生活と取り組みません。まして、異郷の地に連れてこられた捕囚の民は、苦しさにあえいでいるのです。そこから、抜け出せることこそ願いでした。偽預言者=夢見る者は、捕囚の民を喜ばせるようなことを預言していたのです。

★★★★★

 エレミヤの預言は正しいものでした。歴史が証明しているのだから本物です。
 しかし、「70年後の帰還」は、途方もない未来の話です。
 平均寿命が長い今日でも、「70年後」に生きている人は少数でしょう。今日生まれた赤ん坊でも、70歳です。果たして、70歳の人が厳しい長旅の末に、故郷に帰りつけるでしょうか。また、70年間、故郷がおなじ状態に保たれているでしょうか。

 まことに、主はこう仰せられる。「バビロンに七十年の満ちるころ、わたしはあなたがたを顧み、あなたがたにわたしの幸いな約束を果たして、あなたがたをこの所に帰らせる。(10節)
 わたしはあなたがたのために立てている計画をよく知っているからだ。――主の御告げ――それはわざわいではなくて、平安を与える計画であり、あなたがたに将来と希望を与えるためのものだ。(11節)
 あなたがたがわたしを呼び求めて歩き、わたしに祈るなら、わたしはあなたがたに聞こう。(12節)
 もし、あなたがたが心を尽くしてわたしを捜し求めるなら、わたしを見つけるだろう。(13節)
 わたしはあなたがたに見つけられる。――主の御告げ――わたしは、あなたがたの捕われ人を帰らせ、わたしがあなたがたを追い散らした先のすべての国々と、すべての場所から、あなたがたを集める。――主の御告げ――わたしはあなたがたを引いて行った先から、あなたがたをもとの所へ帰らせる。」(14節)

 とても力強い預言です。聞く者に必要なのは、ただ、預言を信じて希望を持ち、心を尽くして、主を求めて祈るなら、その声も聞いてくださるのです。
 そのように従順に聞き従う者は、かならずもとの所に帰らせる。なんと素晴らしい約束でしょう。
 しかし、聞き従わない者がいたようです。






posted by さとうまさこ at 11:05| Comment(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする