2016年10月05日

エレミヤ書114 エレミヤを守れない王2(エレミヤ書38章11節〜28節)




 エベデ・メレクは人々を率いて、王宮の宝物倉の下に行き、そこから着ふるした着物やぼろ切れを取り、それらを綱で穴の中のエレミヤのところに降ろした。(11節)
 クシュ人エベデ・メレクはエレミヤに、「さあ、ふる着やぼろ切れをあなたのわきの下にはさんで、綱を当てなさい。」と言ったので、エレミヤがそのとおりにすると、(12節)
 彼らはエレミヤを綱で穴から引き上げた。こうして、エレミヤは監視の庭にすわっていた。(13節)
 ゼデキヤ王は人をやって、預言者エレミヤを自分のところ、主の宮の第三の入口に召し寄せた。(14節)

 宦官は、王の身の回りの世話をする係なのでしょう。それにしてもこの宦官は優しい人ですね。王にエレミヤ救出を願うときにも、「エレミヤが井戸の中で飢え死にするかもしれない」と、その痛ましい状況を適切に説明しています。エレミヤを井戸から引き揚げる際にぼろ布や着物を下ろして、エレミヤにそれをわきにあてがうようにと、アドバイスしている。ほんとに人の痛みがわかる人です。クシュ人の宦官が一番良い人なんて、聖書らしいですね。さげすまれている人を通して神の愛を伝えられています。

 クシュ人はエチオピア人だと言われています。シェバの女王が同じ血筋ではないかと推測されています。外国人ではあってもイスラエルの神を信じている人たちだから、宮廷で働くことができたのでしょうが、宦官という職業はイスラエル人には禁じられています。(申命記23章1節)

 ゼデキヤ王は、もう一度エレミヤの預言を聞こうとしています。

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 エレミヤはゼデキヤに言った。「もし私があなたに告げれば、あなたは必ず、私を殺すではありませんか。私があなたに忠告しても、あなたは私の言うことを聞きません。」(15節)
 そこで、ゼデキヤ王は、ひそかにエレミヤに誓って言った。「私たちのこのいのちを造られた主は生きておられる。私は決してあなたを殺さない。また、あなたのいのちをねらうあの人々の手に、あなたを渡すことも絶対にしない。」(16節)
 するとエレミヤはゼデキヤに言った。「イスラエルの神、万軍の神、主は、こう仰せられる。『もし、あなたがバビロンの王の首長たちに降伏するなら、あなたのいのちは助かり、この町も火で焼かれず、あなたも、あなたの家族も生きのびる。(17節)
 あなたがバビロンの王の首長たちに降伏しないなら、この町はカルデヤ人の手に渡され、彼らはこれを火で焼き、あなたも彼らの手からのがれることができない。』」(18節)
 しかし、ゼデキヤ王はエレミヤに言った。「私は、カルデヤ人に投降したユダヤ人たちを恐れる。カルデヤ人が私を彼らの手に渡し、彼らが私をなぶりものにするかもしれない。」(19節)

 王は、エレミヤの預言に従ってバビロンの王に降伏してもよいとも思っているのです。
 しかし、彼は、その場合、同じイスラエル人が王を怒って「なぶり殺しにする」かもしれないと恐れているのです。
 臆病な王に、エレミヤは、「あなたは降伏してバビロンに行っても、イスラエル人によって殺されることはない」と説いて聞かせなければなりませんでした。

 エレミヤは言った。「彼らはあなたを渡しません。どうぞ、主の声、私があなたに語っていることに聞き従ってください。そうすれば、あなたはしあわせになり、あなたのいのちはぜ助かるのです。(20節)
 しかし、もしあなたが降伏するのを拒むなら、これが、主の私に示されたみことばです。(21節)
 『見よ。ユダの王の家に残された女たちはみな、バビロンの王の首長たちのところに引き出される。聞け。彼女らは言う。――あなたの親友たちが、あなたをそそのかし、あなたに勝った。彼らはあなたの足を泥の中に沈ませ、背を向けてしまった。(22節)
 あなたの妻たちや、子どもたちはみな、カルデヤ人のところに引き出され、あなたも彼らの手からのがれることができずに、バビロンの王の手に捕えられ、この町も火で焼かれる。』」(23節)

 王は、あくまで自分の身の安全が第一の心配事でした。エレミヤを守ってやろうというような余裕はありませんでした。
 むしろ、エレミヤに、王に知らせた預言を他言してはならないと口止めするのです。エレミヤのいのちは、エレミヤ自身に守らせようというのです。そこで、エレミヤはとりあえず、監視の庭にとどまることができました。

 ゼデキヤはエレミヤに言った。「だれにも、これらのことを知らせてはならない。そうすれば、あなたは殺されることはない。(24節)
 もし、あの首長たちが、私があなたと話したことを聞いて、あなたのところに行き、あなたに『さあ、何を王と話したのか、教えてくれ。私たちに隠すな。あなたを殺しはしない。王はあなたに何を話したのだ。』と言っても、(25節)
 あなたは彼らに、『私をヨナタンの家に返してそこで私が死ぬことがないようにしてくださいと、王の前に嘆願していた。』と言いなさい。」(26節)
 首長たちがみなエレミヤのところに来て、彼に尋ねたとき、彼は、王が命じたことばのとおりに、彼らに告げたので、彼らは黙ってしまった。あのことはだれにも聞かれなかったからである。(27節)
 エレミヤは、エルサレムが攻め取られる日まで、監視の庭にとどまっていた。彼はエルサレムが攻め取られたときも、そこにいた。(28節)






posted by さとうまさこ at 04:00| Comment(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする