2016年10月19日

エレミヤ書128 諸国の民への預言――エジプト(エレミヤ書46章1節〜5節)



 エレミヤのユダ王国とユダの民への預言は、45章までで終わりました。45章は、エレミヤの書記であったバルクに対して、神がとくべつに言葉をお与えになったのですから、ユダの国への預言は、44章までだったといえるでしょう。
 46章から51章までは、諸国民への預言となっています。

 諸国の民について、預言者エレミヤにあった主のことば。(エレミヤ書46章1節)

 諸国の民とは、エジプト、ペリシテ人、モアブ、アモン人、エドム、ダマスコ、ケダルとハツォル、バビロンなどが含まれる。(新実用聖書注解・聖書注解P1064)

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 エジプトについて、すなわちユーフラテス河畔のカルケミシュにいたエジプトの王パロ・ネコの軍勢について。ヨシヤの子、ユダの王エホヤキムの第四年に、バビロンの王ネブカデレザルはこれを打ち破った。(2節)

 そっけないほどの記述ですが、これはユダにとっても、中東の歴史にとっても、じつに大きな出来事でした。
 ユダの王エホヤキムの第四年は、バビロン捕囚の時代背景を理解するための「大きなエポックメーキングの年」です。

 この四年前、BC609年にヨシヤはメキドでエジプト軍と戦って重傷を負い、エルサレムまで運ばれて死にます。ヨシヤの後継者エホアハズは、エジプト軍に捕まってエジプトに連れ去られます。その在位は3か月でした。そのあと、エジプトは、エホアハズの兄弟エホヤキムを即位させるのです。
 このめまぐるしい政変の背景には、新興勢力バビロンの台頭、アッシリヤの滅亡があります。(BC610年) 

 バビロンとメディヤの連合軍に攻められ、危機にあったアッシリヤは、同盟国エジプトの援護を求め、エジプト王ネコは、バビロンと戦うためにユダを通り抜けようと通告したのです。ここでなぜか、ヨシヤは直接は敵でもないパロ・ネコの軍を迎え撃つのです。

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 エジプトの援護にもかかわらず、アッシリヤは滅びます。
 BC605年、パロ・ネコの軍は、カルケミシュでバビロンのネブカデレザルに大敗し、エジプトに撤退するのです。
 エジプトの脅威は去るのですが、代わりにバビロンがユダに迫ってきます。ユダ王国崩壊の幕が上がったのです。
 エホヤキムは同BC605年、バビロンに反逆します。第一回捕囚があり、続いて即位したエホヤキンの時代には、大規模な人数がバビロン捕囚として連れ去られます。
 エレミヤは、とりわけ、このBC605年から何度も預言をしています。

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 エレミヤは、すでに帰国し、とどまっているエジプトに対し、預言をしています。

  「盾と大盾を整えて、戦いに向かえ。(3節)
  騎兵よ。馬に鞍をつけて乗れ。
  かぶとを着けて部署につけ。
  槍をみがき、よろいを着よ。(4節)
  何ということか、この有様。
  彼らはおののき、うしろに退く。
  勇士たちは打たれ、
  うしろも振り向かずに逃げ去った。
  恐れが回りにある。――主の御告げ――(5節)

 なんと、エレミヤはエジプトに戦いをけしかけているのです。その相手はバビロン軍です。これはどうしてなのでしょうか。






posted by さとうまさこ at 04:00| Comment(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする