2016年10月20日

エレミヤ書129 エジプトの敗北の意味するもの(エレミヤ書46章6節〜12節)



 エジプトは当時、大国でした。王朝は何度も変わっていますが、豊かな土地とナイル川をもつエジプトが、イスラエルにどれほどの影響を与えたかは、聖書読者なら周知の事実です。エジプトは飢饉に直面したイスラエル一族を受け入れ、養ったのです。70人ほどのアブラハムの孫ヤコブの一族がエジプトで増え広がったのです。最後は、エジプトにとっても脅威と思われるほどの生命力をもったイスラエルのために、エジプトは、いわば苗床となってくれたのです。

 モーセは、シナイの荒野で、「ふたたびエジプトに戻ってはならない」(申命記17章16節)と戒めていますが、エルサレムからでも、300キロほどしかないエジプトとの交易や交流を絶つことは不可能だったでしょう。
 ソロモンはエジプトから妻を迎えていますし、(T列王記9章16節、11章1節)北イスラエル王国を立てたヤロブアムは、預言者アヒヤからイスラエル十部族の王になるとの預言を受けソロモンからいのちを狙われることになった時、エジプトに亡命しました。(T列王記11章40節)
 同時に、エジプトは偶像礼拝の温床でした。宗教改革を行なった王ヨシヤが、北上してきたパロ・ネコの軍を迎え撃ったのは理由のあることでした。残念ながらエジプトの軍は強大で、ヨシヤは戦死してしまうのです。ヨシヤには勝ったパロ・ネコも、BC605年、カルケミシュでバビロンに大敗し、国へ逃げ帰ってしまうのです。

 次のことばは、エジプトがバビロンに敗走する時の様子が述べられているのでしょう。

  足の速い者も逃げることができない。
  勇士たちものがれることができない。
  北のほう、ユーフラテス川のほとりで、
  彼らはつまずき倒れた。(エレミヤ書46章6節)
  ナイル川のようにわき上がり、
  川々のように寄せては返すこの者はだれか。(7節)
  エジプトだ。――ナイル川のようにわき上がり、
  川々のように寄せては返す。
  彼は言った。『わき上がって地をおおい、
  町も住民も滅ぼしてしまおう。』(8節)
  馬よ、上れ。戦車よ、走れ。
  勇士たちよ、出陣だ。
  盾を取るクシュ人、プテ人、
  弓を引き張るルデ人よ。(9章)

 クシュ人やプテ人は、エジプトが雇った外国兵です。多くのプロの戦士を擁しているエジプト軍は、大軍で強かったのです。ところが、605年8月カルケミシュで奇襲を仕掛けてきたバビロン軍に大敗し、エジプトに退却した(バイブルワールド・いのちのことば社)のです。
 それは、軍の強さや戦略の問題ではなく、「神のさばき」だったのです。
 万軍の主が、復讐して下さったのです。さとうは、個人的には、ヨシヤの戦死に対する復讐だと思いたいのですが。

★★★★★

  その日は、万軍の神、主の日、
  仇に復讐する復讐の日。
  剣は食らって飽き、彼らの血に酔う。
  北の地、ユーフラテス川のほとりでは、
  万軍の神、主に、いけにえがささげられる。(10節)
  おとめエジプトの娘よ。
  ギルアデに上って乳香を取れ。
  多くの薬を使ってもむなしい。
  あなたはいやされない。(11節)
  国々は、あなたの恥を聞いた。
  あなたの哀れな叫び声は地に満ちた。
  勇士は勇士につまずき、共に倒れたからだ。」(12節)

 乳香は、薬にの使われました。エジプトの損失の大きさ、傷の大きさは、上等の薬をたくさん使っても癒されることがないというのです。







posted by さとうまさこ at 10:37| Comment(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする