2016年10月24日

エレミヤ書133 モアブへの宣告(エレミヤ書48章1節〜16節)



 モアブについて。イスラエルの神、万軍の主は、こう仰せられる。
  「ああ、悲しいかな、ネボ。これは荒らされた。
  キルヤタイムもはずかしめられ、攻め取られた。
  そのとりでは、はずかしめられて
  打ちのめされた。(エレミヤ書48章1節)
  もはやモアブの栄誉はない。
  ヘシュボンでは、これに悪事をたくらんでいる。
  『行って、あの国民を断ち滅ぼして
  無き者にしよう。』
  マデメンよ。おまえも黙る。
  剣がおまえのあとを追っている。」(2節)
  聞け。ホロナイムからの悲鳴。
  「破壊だ。大破滅だ。」と。(3節)
  モアブは打ち破られた。
  その叫びはツォアルまで聞こえた。(4節)
  ルヒテの坂を泣きながら嘆きが上る。
  敵はホロナイムの下り坂では、
  いたいたしい破滅の叫びを聞いた。(5節)
  逃げて、おまえたちのいのちを救え。
  荒野の中の野ろばのようになれ。(6節)
  おまえは自分の作った物や
  財宝に拠り頼んだので、
  おまえまで捕えられ、
  ケモシュはその祭司や首長たちとともに、
  捕囚となって出て行く。(7節)
  荒らす者がすべての町にはいって来る。
  一つの町ものがれることができない。
  谷は滅びうせ、平地は根絶やしにされる。
  主が仰せられるからだ。(8節)
 
 エジプト、ペリシテに続いて、モアブへのさばきの宣告があります。モアブは、歴史的には、アブラハムの甥ロトから発した国です。

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 モアブの国の誕生は、その最初から悲劇的でした。アブラハムといっしょにハランからカナンに出て来たロトですが、二人の羊が増えすぎてやがて、べつべつに生きることになりました。ロトは豊かなヨルダン低地を取り、そこにソドムがありました。(創世記13章4章〜13章) それは、ロトにとっては不運な選択でした。ソドムの人たちは「よこしまな人たち」「主に対しては非常な罪びとであった。」のです。やがて、この町は主のさばきを受けます。
 主が、ソドムとゴモラに硫黄の火を降らせて滅ぼされるのです。(同19章)
 あらかじめ主からこのさばきを聞いたアブラハムは、甥のために主に赦しを乞います。そこで主は、御使いを二人ロトの家に派遣して、逃げるように勧告するのです。
 逃げるときは、振り返らずに逃げることという御使いの戒めを、しかし、ロトの妻は守ることができず、恐ろしさに思わず振り返って「塩の柱」になってしまいます(19章26節)
 ロトは、娘といっしょに山に住みます。しかし、人里離れた山中で、娘と父は近親相姦を犯してしまうのです。それぞれの娘に子が生まれ、姉娘の子は、モアブ人の先祖となり、妹娘の子は、アモンの先祖となったと、聖書は語ります。(同37節、38節)

 ソドムとゴモラの位置は今となってはわからないそうですが、死海の東側にあったというのが大方の見方です。(バイブルワールド・いのちのことば社)モアブは、そこに立てられた国でした。小さな領土ですが、北をアルノン側に隔てられ、南エドムとの国境はセレデ川、西側を死海に隔てられ、安定した国でした。

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 ユダ王国滅亡の時代、神は、ユダ王国を取り巻く諸国へのさばきを宣告されます。
 モアブへの宣告は長く、言葉は激しく、厳しいものです。それは、モアブがその地理的状況から比較的苦難にも遭わない国だったことと無関係ではなさそうです。

 モアブに翼を与えて、飛び去らせよ。
その町々は住む者もなくて荒れ果てる。(9節)
 主のみわざをおろそかにする者は、のろわれよ。その剣をとどめて血を流さないようにする者は、のろわれよ。(10節)

  モアブは若い時から安らかであった。
  彼はぶどう酒のかすの上にじっとたまっていて、
  器から器へあけられたこともなく、
  捕囚として連れて行かれたこともなかった。
  それゆえ、その味はそのまま残り、
  かおりも変わらなかった。(11節)
  「それゆえ、見よ、その日が来る。――主の御告げ――その日、わたしは、彼に酒蔵の番人を送る。彼らはそ  れを器から移し、その器をあけ、そのつぼを砕く。(12節)
  モアブは、ケモシュのために恥を見る。イスラエルの家が、彼らの拠り頼むベテルのために恥を見たように。」(13節)

 神の御怒りとさばきは、さらに本質的なもの、ケモシュという偶像を拝んでいたことに発しているのです。

 どうして、あなたがたは「われわれは勇士、戦いの豪の者。」と言えようか。(14節)
  モアブは荒らされ、その町々は襲われて、
  えり抜きの若者たちも、ほふり場に下って行く。
  ――その名を万軍の主という王の御告げ――(15節)
  モアブの災難は近づいた。
  そのわざわいは、すみやかに来る。(16節)








posted by さとうまさこ at 10:56| Comment(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする