2016年10月25日

エレミヤ書134 モアブが罰せられる理由(エレミヤ書48章14節〜31節、民数記23章24章25章)




 この諸外国へのさばきの宣告は、エジプト、モアブ、アモン、エドム、ダマスコ、ケダルとハツォル、エラムと、続きます。ユダ、イスラエル王国を取り巻く国ぐにです。
 それにしても、モアブへの宣告は一番多くのことばを費やして、容赦のない表現で語られるのです。

 どうして、あなたがたは「われわれは勇士、戦いの豪の者。」と言えようか。(エレミヤ書48章14節)
  モアブは荒らされ、その町々は襲われて、
  えり抜きの若者たちも、ほふり場に下って行く。
  ――その名を万軍の主という王の御告げ――(15節)
  モアブの災難は近づいた。
  そのわざわいは、すみやかに来る。(16節)
  その回りの者、その名を知る者はみな、
  これのために嘆け。
  「どうして力ある杖、美しい笏が砕かれたのか。」
  と言え。(17節)
  ディボンに住む娘よ。
  栄光の座からおりて、潤いのない地にすわれ。
  モアブを荒らす者が、あなたを襲い、
  あなたの要塞を滅ぼしたからだ。(18節)
  アロエルに住む女よ。
  道のかたわらに立って見張れ。
  逃げて来る男、のがれて来る女に尋ねて、
  「何が起こったのか。」と言え。(19節)
  モアブは打ちのめされて、はずかしめられた。
  泣きわめき、叫べ。
  アルノンで、「モアブは荒らされた。」と告げよ。(20節)

 ディポン、アルエルはアルノン川を越えて北に位置する町です。北からの脅威に対するモアブの要塞があったのでしょう。バビロンがモアブに攻めてくるとき、最初に占領される場所です。
 女たちに「嘆く」よう命じているのは、「女がもっとも戦争被害を受けるから」ではないでしょう。聖書では、姦淫とは人間関係以上に、「わたし――アブラハム、イサク、ヤコブの神以外の神」との交わりを意味しています。女とは、民を誘惑してきた偶像を指しているように思います。

  さばきは次の平地に来た。ホロン、ヤハツ、メファアテ、(21節)
  ディボン、ネボ、ベテ・ディブラタイム、(22節)
  キルヤタイム、ベテ・ガムル、ベテ・メオン、(23節)
  ケリヨテ、ボツラ、モアブの国の遠近のすべての町々に。(24節)
  「モアブの角は切り落とされ、
  その腕は砕かれた。――主の御告げ――」(25節)

 角や腕は戦力、国力を指しています。モアブは、バビロンによって、壊滅状態になったのでしょう。第二次世界大戦の末期の日本の各都市がほとんど焦土になったすがた,連合国側の激しい反撃によってドイツが壊滅して廃墟となった様子が思い浮かびます。

★★★★★

 彼を酔わせよ。主に対して高ぶったからだ。モアブは、へどを吐き散らし、彼もまた物笑いとなる。(26節)
 イスラエルは、あなたの物笑いではなかったのか。それとも、あなたが彼のことを語るたびごとに彼に向かって頭を振っていたのは、彼が見つけられた盗人のひとりであったためか。(27節)

 モアブの罪の一つに、イスラエルを嘲ったことが上げられています。たしかに、イスラエルは弱い民でした。イスラエルがまだ荒野にいたとき、モアブはすでに国を形成していたのです。イスラエルがカナンを目指すとき、モアブの領土を迂回して北上するほど、モアブに一目置いていました。それは、モアブの先祖がアブラハムの甥ロトだったことと無関係ではないでしょう。それほど礼儀を尽くした相手モアブは、けれども、イスラエルがヤハツでエモリ人の王シホンと戦って打ったと聞くと、イスラエルに敵対してきたのです。
 モアブの王と長老たちは、占い師バラムのところへ行き、イスラエルをのろってくれるように頼むのです。(民数記22章23章)
 この時、バラムの心を翻し、モアブの王の意図に反して、イスラエルを祝福することにさせられたのは、イスラエルの神でした。(同24章)
 バラクを使ってイスラエルをのろわせるのに失敗したモアブは、今度は別の作戦を実行します。若い娘たちを使って、イスラエルの男たちを誘惑するのです。これによって、イスラエルの中に罰を受けて死ぬ者が2万4千人も出たのです。(同25章)

 イスラエルに対するモアブのこのような妨害を、主はお忘れになっていなかったのです。

  モアブの住民よ。
  町を見捨てて岩間に住め。
  穴の入口のそばに巣を作る鳩のようになれ。(28節)
  私たちはモアブの高ぶりを聞いた。
  実に高慢だ。
  その高慢、その高ぶり、
  その誇り、その心の高ぶりを。(29節)
  「わたしは、彼の高ぶりを知っている。――主の御告げ――その自慢話は正しくない。その行ないも正しくない。」(30節)
 それゆえ、モアブのために私は泣きわめき、モアブ全体のために私は叫ぶ。キル・ヘレスの人々のために嘆く。(31節)








posted by さとうまさこ at 10:26| Comment(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする