2011年11月19日

Coffee Breakヨシュア記・士師記83 エフデ(士師記3章12節〜29節)





 オテニエルがイスラエルを治めた四十年は、平和でした。ところが、オテニエルが死ぬとイスラエル人はまた、「主の目に悪を行った」のです。その結果、「主はモアブの王エグロンを強くしてイスラエルに逆らわせ」ました。平たく言えば、死海の東側の国、モアブが侵略してきたのです。

 エグロンはアモン人とアマレク人を集め、イスラエルを攻めて打ち破り、彼らはなつめやしの町を占領した。(士師記3章13節)

 なつめやしの町と形容されるのは、エリコのことです。イスラエルが初めてカナンを攻めたときの要衝であり、また、カナンに入った後はイスラエルの要衝になったのでしょう。そこを基地に、モアブはイスラエルを支配したようですが、当時の世界(BC千二百年頃)で「支配する」とは、今のような、形の上だけでも整然とした「人道的な」ものではなかったのです。
 この後にも、いろいろな場面で出てきますが、侵略国は、貢物を要求し、収穫物を横取りします。人をも引いて行って奴隷にします。弱い国の民は、戦々恐々として暮らさなければなりません。もとより、自分たちの国のルールや神礼拝を守って、その通り行うような余裕もありません。

 それで、イスラエル人は十八年の間、モアブの王エグロンに仕えた。(14節)
 イスラエル人が主に叫び求めたとき、主は彼らのためにひとりの救助者、ベニヤミン人ゲラの子で、左利きのエフデを起こされた。(15節)


 平和な期間に、「悪を行った」イスラエルに外国が攻めてきます。侵略者がイスラエルを苦しめ、苦しさのあまりイスラエル人が主に、泣き叫びます。すると、神・主は、救国の勇士を起こされると言うのが、士師の物語のパターンです。

★★★★★

 
 エフデは、モアブの王エグロンに貢物をささげに行きました。これは、イスラエルの代表としておこなったことなのでしょう。しかし、彼は、ただ恭順を示すために行ったのではありません。エグロンに会うこの機会に、エグロンを殺す計略を練りました。
 エフデは長さ一キュビト(約四十五センチ)の、一振りの諸刃の剣を作り、それを着物の下の右ももの上の帯にはさんで(15節)、エグロンに会いに行きました。
 一度、貢物をささげたのち、彼は部下を先に帰し、ひとりで戻ってきて王に言いました。

「王様。あなたに秘密のお知らせがあります」(19節)

 これを聞いて、王は人払いをさせます。王の回りに誰もいなくなった時、エフデは左手で右ももに挟んでいた剣を抜いて、王を一突きにします。
 モアブの王を殺したエフデは、エフライムの山地で角笛を吹き鳴らして、兵を集め、モアブの侵略軍を攻めるのです。王を失ったモアブの者たちは自国モアブに戻ろうとするのですが、エフデは、モアブに通じるヨルダン川の渡し場を抑え、そこでモアブ軍を討ち取りました。

 このとき、彼らは約一万人のモアブ人を打った。彼らはみなたくましい、力ある者たちであったが、ひとりも助からなかった。(29節)

 この物語のポイントは、エフデが左利きであったことです。王に対面するとき、対面するものは当然、武器を携帯していないかをチェックされるのです。通常,人は右利きですから、剣や刀は左側に差します。ですから、モアブの者も、エフデの左側はボディチェックをしたかもしれませんが、右側、それも太ももに剣を差しているとは思いもよらなかったのです。
 また、通常は王のもとにはボディガードがついているものですが、本当に内密な話などは、ボディガードにさえ聞かれてはなりません。江戸時代のドラマにも出てくる「人払い」の慣習が、すでに三千年も前に行われていたのにも驚きますが、権力のある所には、これは常識だったのですね。
 
 左利きというのは、長い間不利な条件だとされてきました。欠点として無理やり矯正させた時代が長く続いたのです。エフデは知略に長けた勇士でした。自分の、欠点を生かし、また、王家のしきたりを逆手にとって、王を殺しました。

 なんと、このときの勝利はイスラエルに八十年間の平和をもたらしました。(30節)







posted by さとうまさこ at 08:42| Comment(2) | TrackBack(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あなたの観点がうまくいった
Posted by 近松丸 at 2013年07月10日 13:50
訪問して下さってありがとうございます。
Posted by さとうまさこ at 2013年07月10日 19:39
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