2012年10月22日

Coffee Break歴史書421 T列王記(8)ダビデの遺言1



 ダビデの死ぬ日が近づいたとき、彼は息子のソロモンに次のように言いつけた。(T列王記2章1節)
 「私は世のすべての人が行く道を行こうとしている。強く、男らしくありなさい。(2節)
 あなたの神、主の戒めを守り、モーセの律法に書かれているとおりに、主のおきてと、命令と、定めと、さとしとを守って主の道を歩まなければならない。あなたが何をしても、
 そうすれば、主は私について語られた約束を果たしてくださろう。すなわち、『もし、あなたの息子たちが彼らの道を守り、心を尽くし、精神を尽くして、誠実をもってわたしの前を歩むなら、あなたには、イスラエルの王座から人が断たれない。』(4節)


 ダビデの遺言は、至極当然な言葉から始まっています。まず、自分に死期が訪れていることを宣言しています。「世のすべての人の行く道を行こうとしている」との言葉は、ヨシュアの遺言説教にも出て来ます。(ヨシュア記23章14節)当たり前のことを、当たり前に言っているだけだとも取れますが、なかなか感銘深い言葉です。
 自分がいつか死ぬだろうとは、だれでも「知っている」ことですが、死に臨んで、その事実を宣言する人のことばには迫力があります。
 ダビデは、モーセの律法に書かれているとおりに、主のおきてと、命令と、定めと、さとしを守って主の道を歩まなければならない、と諭します。3節、4節は、ダビデ個人の意見や思い付きではないのは、聖書を初めから読んできた私たちにはしぜんに理解できるところではないでしょうか。仮に、ダビデがイスラエルの王としてではなく――もし、民であっても――モーセの律法を、心を尽くし、精神を尽くして行うのは当然のことで、そうすれば、神、主はイスラエルを祝福して下さるのです。
 王であり、預言者でもあったダビデには、また特別に神が語って下さったことがあり、それは、ソロモンが、モーセの律法を守ることで、ダビデ家の王座が代々(よよ)、永遠に、堅く立つというのです。 

 
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 また、あなたはツェルヤの子ヨアブが私にしたこと、すなわち、彼がイスラエルのふたりの将軍、ネルの子アブネルとエテルの子アマサとにしたことを知っている。彼は彼らを虐殺し、平和な時に、戦いの血を流し、自分の腰の帯と足のくつに戦いの血をつけたのだ。(5節)
 だから、あなたは自分の知恵に従って行動しなさい。彼のしらが頭をやすらかによみにくだらせてはならない。(6節)


 天地万物を創造された全知全能の神、イスラエルの民を奴隷の境涯から連れ出して契約を与えて下さった神、万軍の主と呼ばれる比類なき神、主への、ゆるぎのない従順と献身を命じた後、ダビデの話は、とつぜん、血なまぐさいものとなります。
 ヨアブについては、Coffee Breakでも何度か解説をしてきました。彼がダビデの生涯の重要な場面で、何度も顔を出しているからです。ヨアブはダビデの姉(妹)ツァルやの息子で、ダビデの甥でした。アビシャイ、アサエルと三人兄弟で、アビシャイが熱血勇士タイプ、アサエルは「足の速い」スペシャリストであったのに対し、ヨアブは老獪で、策士でした。その中には、ダビデ王にとってプラスになったこともあると思われるのですが、ダビデは、死に臨んで、ソロモンにヨアブの断罪を命じるのです。

 ダビデの遺言には、肉体をとって現実の世を生きる私たち人間の、「限界と身の程」を教えらます。ダビデほど、神に愛され、信仰の確かな王であってさえ、王と言う立場は、剣(つるぎ)をもって現実を裁かなければならないのです。ただ、それならば、どうして、ダビデ自身が、ヨアブを断罪しなかったのかとも思うのですが、それについては、また、次の稿に!






 

posted by さとうまさこ at 09:32| Comment(2) | TrackBack(0) | Coffee Break | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
 私は まさこさんの解説がとても楽しみで
いつも拝見しています。これからも 噛み砕いた解説を お願いします。^^レインボー親父さんも 体調悪いとの事 まさ子さんも身体気をつけてくださいね。
 今日は久しぶりの仕事です。何だか新鮮な気分です。^^
Posted by すみれれもん at 2012年10月22日 11:37
いつも訪問して下さっているなんて、うれしいですね。感謝です。Coffee Breakは、私にとっては、毎朝の祈りの実ですが、全く聖書に触れたことのない方が読んでくださって、もう一日、読んでみようかなと思っていただければいいなと願いながら書いています。
お仕事久しぶりですね。楽しい一日でありますように。柿が色づいてますよ。
Posted by さとうまさこ at 2012年10月22日 11:59
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